人事の話は慎重にしなければ、ということでこれまでサイトでの公開は控えてきましたが、ここで報告したいと思います。
2006年7月に産総研のテニュア審査を受け、内定をもらって一安心していたある日、一本の電話が私の生活に大変化をもたらすことになった。
大学院時代にお世話になった先生から、ある大学で公募が出ているので出してみてはどうか、という電話であった。テニュア資格を取ったばかりだったので、迷ったが、ダメ元と思い、公募にアプライした。
しばらくして、書類審査を通ったとの連絡が来た。二次審査は模擬授業と面接。
上司と研究センター長にこれまでの経緯を話し、もしかすると採用されるかもしれない、と報告。
センター長は、私のことを非常に大切に考えてくれ、テニュア審査が通ったばかりだというのに「君が幸せな道を行くことが大事。二次審査がんばるように」と激励してくれた。ただ、「もう少し、ここで学ぶのも決して無駄ではない」とも。
模擬授業と面接が終わり、2006年12月に教授会で採用内定が決まったとの通知を受ける。
大学はさいたま市にあるため、9年住んだつくばを離れることになった。
妻もそのために仕事を辞めることとなった。
いろいろ迷った挙句、駅に近く、リビングの広い物件に決め、2007年2月下旬に自宅を引越し。
その後はつくばと大宮を行き来する生活。
そして、今日、3年10ヶ月勤めた(独)産業技術総合研究所ライフサイクルアセスメント研究センターを退職した。
思えば、人文地理学分野の自分が、工学分野の環境問題研究の最前線にやってきて、毎日が勉強。自らがいかに「井の中の蛙」だったかを思い知らされた。
分野の違いに戸惑い、自律神経がおかしくなりかけた時期もあった。
しかし、次第に自分の居場所が見つかり、自分自身でも飛躍的に成長したと思う。
大いに鍛えられた3年であった。
4月からは大学講師としての新しい生活がはじまる。
この3年10ヶ月学んだ成果を、なんとか教育・研究に活かしていきたい。
ここまでお世話になった方々に厚く感謝したい。どうもありがとうございました。
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